建替えか、慎重検討か?
集合住宅管理新聞(2007・11・5)「集合郵便箱」から
建替えか、慎重検討か?
戸数700、4~5階建てが32棟。築42年の住宅団地にも最近、建替えか否かの議論が持ち上がっています。高層ビルに建替えようとする推進の人々の研究努力の程も良く分かりますが、私など老年者に建替えという大変革は容易に受け入れ難い。多額の負担金、約1年の仮住まい。2度の引越しと、ハードルがあまりにも高い。気が遠くなる。
大地震が来たら危ないぞと、おどかす人もいますが、長年住む私に言わせれば、かなりの回数の地震も台風にも耐え、みじんもゆるがなかった現在の建物にこそ安心感がある。むしろ危ないのは偽装事件などの多い、新しい建物の方ですよ。永年続いていた良い隣人関係が、建替えでバラバラになるのもイヤです。
さらに言いたい。現在の団地がゆったりとした敷地に四季折々の風景を楽しませる樹々植栽の豊かなこと。春はサクラ秋はモミジ、その美しさが心の慰めであり、ここに住む誇りだった。建替え派の計画では、これを更地にして敷地の一部を売ろうとしている。我慢のできないことです。
集合住宅の大先輩、旧同潤会アパートの一群の建物はほぼ60年以上住まわれて、やっと建替えをされた。建物のいのちを大切にして、私たちも今のところになるべく長く住みたいと思うのです。(T/T、79歳男性)
【所見】 建築専門誌・「日経アーキテクチャ」によりますと、学校、公営住宅、公団住宅など公共建築物は、最低70年前後は持つように設計されているそうです。建物管理がしっかりしていれば、100年を越えてもおかしくないと考えます。
40年前と言えば、住宅着工件数も今日より遥かに少なく、それだけ丁寧に建築された時代でもあります。
強い鉄鋼を作るのにも膨大なエネルギーを消費します。頑丈に造った建物を寿命の半分もつかわず壊すのは、本当にもったいないの一言に尽きます。


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